ダンボール製品ができるまで、今回は王子コンテナー株式会社霞ヶ浦工場へ
早速来客用ヘルメット装着し中へ、
通路には特大ミルフィーユばりのダンボールが積み重ねられ、独特の匂いが漂う
少し歩くと
広く開けた場所へ、日本有数特大サイズのダンボール製造機が奥にずらりと配置されキチンと整理整頓がされたとても綺麗な工場。
霞ヶ浦工場では、大きく分けて、原紙(ライナーという)と波型に成型された中芯を貼り合せダンボールシートを製造(貼合という)するエリア、製品情報を印刷するエリア、ダンボールシートを箱にし(製函という)、同時に検品するエリア、最後に出荷梱包するエリアが一連に配置。
工場は、一斉に動く機械の喧騒の中、どのエリアも連動したリズムを刻みダンボールを送り出す。
使いこなされ、常にメンテナスされた製造機械
このフォルム、カラーリング、そして風合いがなんとも言えない。。
お目当ての強化ダンボールのエリアに行くと、先ほどまでのオートメーション化された製造工程と比べ、多くの工程で人の手による作業が行われていた。
工場の方に聞くと、強化ダンボールは一般ダンボールとは違い工程が複雑で、機械化が進もうともポイントになる工程には今も人の手が重要なのだと教えてくれた。
曲げ、圧着、製品クオリティーへ直結する作業は人の手が関わる。
強化段ボールは、一般ダンボールに比べ耐圧強度や衝撃に強いダンボールであり、重量物や高価な商品をより安全に輸送することができる。
工場の中でも強化段ボールの特性や機械の癖などを知りつくした方が担当するという
さらに奥へす進むと、ダンボール原紙が巻かれてできた柱の宮殿が現れる
ダンボール原紙の材料は、紙製品やダンボールなどの古紙である。
工場や家庭で発生したダンボールごみはリサイクルされ、このようなどデカいロール状の原紙に生まれ変わり、再びダンボールとして活躍することになる。
ちなみに、東北大震災の時にもこの積み上げられた柱は崩れ倒れる事もなく、そのままそびえ立っていたと言う。
工場の中には他にも、特徴ある様々な箇所が
ダンボールに穴を開けるための木製の抜き型
ダンボールの製造工程で発生する端材を活用したダンボール製パレットの部品(足ゲタ)
埃やチリなどを防ぎ、細かな手加工を行うクリーンルーム
強化段ボールは糊を使わず、鉄のワイヤー(大きなホッチキスのようなもの)で接合することが多い
取材を終えて、
大きな機械が大量のダンボールを作り出している姿を見て
多くの企業商品を衝撃から守り運びやすくする為に、日々ダンボールの世界も進化しているのだと実感。
また、大きな工場という事で、機械化された工程しか見れないかと思っていましたが、所どころ重要な工程には人の手が加えられており、多くのスタッフの方々が笑顔で働く姿に日本経済の基盤となる物流の一端を支えている熱い誇りを感じる事ができました。
ダンボールそのものは、多く存在し見慣れてしまって、目立たない脇役かもしれませんが
今回ダンボールができるまでに関わる人や工程に触れ
目立たないけれども、やはりその存在は掛替えのない名脇役であると再認識させられました。
そして、この素材を使ったものを通して、益々多くの方々にダンボールの利便性や可能性を発信していきたいと思いました。
今回快く工場見学にご協力して頂きました、王子コンテナー株式会社 霞ヶ浦工場の皆様、王子インターパック株式会社の皆様
本当にどうもありがとうございました。